雪の町へと

年の瀬を向かえた今日この頃、ふと思い立ち、私は軽い旅に出た。
目的地は「五所川原」、そう以前一緒に仕事をしていたクロがBARを開いている場所だ。
オープンして、かれこれ5年目になるか。早いものだ。
当初は車で向う予定でいたのだが、津軽地方に雪マークが出ていたのでタイヤをスタッドレスに交換しようと馴染みの車屋に連絡をとってみると2時間待ちとのこと。
それではと、電車の旅にしたのであります。

五所川原の町は大きな雪の結晶に覆われておりました。
違う、あまりにも違い過ぎるこの景色に私の心はわくわく感でいっぱいになった次第です。
この先、この雪のなか何か事件でも勃発しそうな感は否めません。
あれっ、先に、この先の方に何か大きな物体が横たわっているのが見えます。
これはやはり得体の知れない、きな臭い臭いがしてきます。

「なーんだ、酔っ払いのおっさんか。人騒がせな男だ」
私は脇腹あたりをスニーカーで軽くゆすってみると、寝返りをうったので生きていると確信。
こんなところで寝ていると明日吐きまくる事になるぞっーと一声かけてこの場を立ち去ったのです。
暫くして後ろを振返ると、のっそりと起き上がったその男は、どうやら倒れた時に頭を打ったらしく、軽く頭を振っている姿がみうけられました。
風呂入れよ!


クロの店「KURO69」に到着。
クロも相変わらず元気そうに仕事に励んでおりました。
んっ、カウンターにいる男って、さっき道端で倒れていたおっさんに似ている。って、
岩SOURではないか。岩SOUR夫妻もいつのまにやらこのクロの店に。
そう、たまには違う地方で杯をかわすのも新鮮で良いものです。

ちなみに彼女は、今現在クロがホの字の小料理屋のママであります。
私達を最後にここへ案内してくれておきながら私達はそっちのけ、自分はママに大いにアピールを続けておりました。
いくつになってもまこと懲りない男でございます。

午前4時解散、久々に脳天まで酒が回った冬の夜でありました。
クロ、ありがとう、また時間ができたら今度は夏の季節に行きます、よろしく。


八戸駅にて、偶然ですが本物のマタギと遭遇。
かなり珍しい事件なので記念撮影をさせてもらいました。
そのマタギのお父さんは言いました。
「これからはウサギだな、なんと言ってもわいの狙いは熊なんだども、もう冬眠に入っちまったからなーしょうがねえべ、これが人生と言うもんだ、にゃはっはっはっはー」
ウサギでも立派なものですよ、大物は狙わなくとも、また風邪をひかないよう体に気をつけて頑張って下さいませ。
それではまたいつかどこかで!