2009年12月

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ここしばらく空を見上げてはいなかった。
年末の、この何か慌ただしい雰囲気の中でパタパタともがいていたような・・・
そして、ここに至ってやっと年始の方の準備も整い一段落し「ホッ」と一息。

うっひょょょょーーーーーーーーーー!あ・お・い。

めでたい「美形松」の向こうは、これまためでたくも果てしない青空。
「ハローグッパ~~~~~~~イ!」
意味は無いが、私は大きな声で叫んでいた。
まあ、当然返答はないけどね。


場所を移動し店の前の公園でのカット。
冬のこの時期でなければ真夏にも感じられる程のこの太陽光。
ここにいるだけで心も体も温かい、それに、なんだか、このままジャンプで飛べそうな気がする。
でも止めておこう、本当に飛んだら騒動だ。


大空から、今年もいろいろとお世話になりまして有り難うございました。
来年もまた皆様が健康で過ごせる様心から願っております。
2009年最後のブログとなります、2010年も飽きずにおつき合いして頂ければと思います。
「良いお年をお迎え下さいませ、ウッシッシッシッシ~~~~~~!」

あっと言う間につむじ風のごとく過ぎ去ろうとしている2009年。
この一年のサイクルが年々年を増すごとにかなり短く感じられます。
もう年の瀬なんだ~~~な~んて、この寒さも加わって感傷的になっちゃいますね。

毎年恒例なのですが、12月31日の営業最終日、スタッフ総勢で軽い忘年会をHGCにて開きます。
その時に欠かせないのが、年に一回の贅沢「よ志乃」の出前なのであります。
これを食してその年の〆とするのです。
最近、たべもの話が続いておりますが悪しからず。

おこづかいが乏しい私はここのところなかなか足を向けていなかった「よ志乃寿司」へと暮の注文を兼ねて食事でもと久々に向ったのであります。

歴史を感じる佇まいだ。
どれどれ「たっちゃん」はいつもの様に頑張ってるかな。
ドアをガラガラガラガラっと開けた。


えっ!
またしてもロックSOUR夫妻(岩SOURではいやだとわがままを言うので変更)、いったいどうなっているのだ。
しかも見た事も無い満面の笑み。八戸はいくら狭いとは言ってもこんなにまでも会うものか・・・・それともこれが縁なのか・・・神様のいたずら・・・仕方がない・・。
私は覚悟を決めてその席に、カウンター席に腰掛けたのであります。


「おうっしばらくじゃね~か。いままでどこをほっつき歩いてたんだい。ちっとも顔を出さね~で。こんちくしょう!」
「ごめんごめん、ここんとこ不景気で来たくてもなかなかこれなかったんだよ。(今日は二日酔いじゃあないみたい元気ハツラツだ)ところで、せっかく来たんだから、まずマグロあたりからいきたいね~そのデコに輝くやつ」
「おおっと、いいのがあるよ!もちろんこの通り大間だ。こんちくしょう」
サッサッサッっと、さぁどうだ。

ヒエエエエ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!
すんばらすいビジュアル!
よだれが垂れてくる、早速いただきま~す!
う~ん、口に含んだ瞬間にとろける、そして脂にコクがある。これ程極上のマグロはそうは食えないだろう。
「たっちゃん、さすがだね~これはい~いものだ」

「ヘッヘッヘッヘ~そうだろ~~俺の手にかかるとこんなものさ~~ヘッヘッヘッへ~さあ、なんでも好きなものを注文してくれ、この俺様が握ってやるぜ」
目つきは悪人だが調子がでてきたな。
「それじゃあ、あれとこれと、あとこれをお願いします。」
「おぅよ!」

アチョ~アチョ~アチョ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!

カニッカニッカニッカニ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!
(これら奥義は普段は使いません、悪しからず)

「はいよ、出来たぜ」
たっちゃんはありったけのポーズを駆使し素晴らしい寿司を作り上げた。
そして先程の奇声とは裏腹にクールに差し出したのでありました。

おちゃめな彼とは20代後半からの付き合いになるけど、先に50代が見えた今、若い頃よりも「寿司」に円熟味が加わってきているのがわかる。
「気持ち」、そう、熱い気持ちが寿司に入るのかもしれない。

「うまかったね~ロックSOUR」

「うんうんめちゃめちゃうまかったよボクチンも。」
「そうね、やっぱりおいしいおいしいおいしいわね~」
うまいものをくったロックSOUR夫妻はなんだか優しい顔つきになっていた。

これで日本酒飲め飲め攻撃だけは避けられそうだ。

そんな彼等は友達の少ない私にとっては貴重な存在である事は言うまでも無い。
「これからもよろしく!」

年末の夜の時間はこうして深々と流れていったのでありました。

ロックSOUR談
「近頃ブログちっと長いんじゃない、もっと簡潔にしないと」
「了解しました!」




~虹の~地平を~歩~み~出て~~~~~~~~♪

う~ん懐かしい&すばらしい!
実に37年振りに耳にした。

ある時アマゾンでCDを検索中に偶然にも目にした「トワ・エ・モア」のCDジャケット。

思えば1972年2月、札幌オリンピック。
この曲が一世を風靡したものだ。透き通るようにおおらかなふたりの声が心の奥底までも浸透してくる。
何も無い時代、小学6年生だった私はオリンピックの様子を部屋で聞く為に小さなラジオを作った。
そう「一石ラジオ」。乾電池をばらして中にある炭素棒を取り出し、その回りをぐるぐるに銅線で巻き上げコイル状にした。
これは中の炭素棒をづらす事でチャンネルになる。
その他近所のゴミ置き場に捨ててあったテレビの内部から、ダイオードを一個とコンデンサーを一個取り外しこれにつないだ。
コイルの端っこにイヤホンを取り付け、反対側に垂らしてる余った銅線をコンセントの片側に突っ込む。
両側に突っ込んではいけない。
なぜならビッビッっと感電してしまうから。
私はこの一石ラジオで夜中までオリンピック放送を楽しんだ。
イヤホンの小さな穴から果てしない世界が目の前に広がったものだ
その時に流れていたこの「虹と雪のバラード」。
あの時の感動が再び膨らみ始めた私の人差し指はそれをさりげなくカートへと導いていたのでありました。

数日後、手元に届いたそれをカーコンポに挿入。
そして私は車上の人となったのであります。
またしてもラーメン紀行、お客様からゲットしたうまうま情報。
今回も青森方面、思い出の音楽を聞きながらのちょうど良い距離感。
国道4号線を市内方向へと進み、途中「合浦(がっぽ)公園」へと進路を変えた。
「確かこの辺だと聞いたのだが・・・・」



あっ公園だ。
ここが合浦公園か。名前はよく耳にするのだが来たのは初めて。奥には球場もありそうだ。
なかなか良い環境ではないか。それに、今年初めて目にするこの雪もなかなかきれいなものだ。
このCDによく似合う。


「つじい」おお~ここだ、ここだ。
本当に公園の目の前にある。早速入ってみよう。


う~ん、うまそうだ、どれどれ。
ズッズッズッズッズ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!
うまい!
魚介スープが濃厚だがそれ自体が突出しないように何かがうまく調和させている。
椎茸か?素人の私にはうまく嗅ぎ分けられないが、かなりまとまっている味だ。
それにこの麺は細い。極細の縮れ麺だ。するするすんなりと咽を通っていく。
スープをたっぷりと吸ったチャーシューも3枚と豪勢だ。
ふぅーーーーーうまかった。
それにしてもすごい混み様だ。どれどれ、とっとと店を出ようかな。

そ~らよ~~~水色~のそ~らよ~~~~~~

う~ん、やっぱりいい、かなりいい。
恐るべしトワ・エ・モア、もしかすればまた時代が巡って来るかもしれない。

おぅっと雪も強くなったしこのまま八戸へレッツゴー!
帰ったら先日ゲットしたDVD「自虐の詩」でも観ようかな。

そう言えば高校生の頃、一度だけこのパンチにした事があったな~こっちも懐かしい。

こうして取り留めのない休日がまたひとつ終わっていったのです。



新蕎麦の季節がやってきた。


おお~久々の「おきな」だ。
ここのところしばらくお酒を飲みに出ていなかったからな~たまにはいいものだ。
もう岩SOUR夫妻は着いている事だろう、約束の時間にちょっと遅れてしまったけど大丈夫かな。
申訳なさを胸に、どれどれっと私は暖簾をかきあげたのです。


「蕎麦っていうのはね~やっぱり日本人の魂的存在だよね。」
「そうよね、特に今、この時期は蕎麦が恋しくて恋しくてたまらないわよね。新蕎麦の魅力ってやつかな。まるでオアスロウのPコートにワコマリアのハットをかぶったあっ君みたいに・・・」
「えへへ・・・・・そうか!」
なんのこっちゃ・・・・。

遅れた事の言い訳をひと通り熱弁し、生ビールで乾杯。
その後「蕎麦屋」と言う事もあり、八戸の地酒「はちつる」をお猪口でクイッと。
厨房では店主である「伸ちゃん」が私達のために腕によりを掛けて料理を作っている様子。
さっきから顔も見てはいない。
10分もすると次から次へと自慢料理が登場した。








おお~どれもこれもうまそうだ。
特にこの「親子丼」の上だけのやつが私の大好物なのです。さすが伸ちゃん、わかってらっしゃる。
う~ん、ウナギの蒲焼きも程よい脂で香ばしい。
ズワイといい、湯豆腐といい身も心も温まる演出だ。
これは伸ちゃんを呼んで誉めてやらなければならない。




「は~い!いらっしゃい、みんな、どう、元気!料理、なかなかいけるでしょ。これからまだまだたくさん作ってやるから楽しみに待ってて。おおっと湯が沸き出した、じゃあね!あっそうそう、最後みんなで飲もうよ。」
「うん、わかった。作り終わったらこっちで合流しよう」
そそくさと伸ちゃんは厨房の奥へと引っ込んで行ったのでありました。
それにしても、伸ちゃん、しばらく会わないうちにずいぶん毛深くなったものだ。まるでテディ-ベア-じゃないか・・・あっそうか、もうすぐ冬になるもんな~毛も生えるわな~納得!」


〆のもり蕎麦、
のど越し滑らかにするりするりと完食。
ちょうど2時間のゆったりと楽しい時間を過す事が出来た。
伸ちゃんありがとう、また来るよ、風呂入れよ!


この後、となりの「ソウル・ブランチ・カフェ」へと向い、さらりとワインを頂いたのであります。
寒気がわがもの顔で支配している北国の夜は、深々と更けていったのでありました。
そろそろ雪になるかもしれないな~

う~~~~~~~~~~さぶ!