2008年10月

3

展示会の多い今日この頃。
あるメーカーさんは冬展だったり、またあるメーカーさんは春展だったりとそれぞれですが、10月、11月は、早朝、始発にて東京へと向かい、その日の深夜には八戸に帰ってくるという日帰り生活が毎週のように続いています。
おっさんになってきたので最近ちょっと腰にきています。


それにしてもこの八戸駅は立派になったものです。
昔は木造の小さな平屋の駅舎に30人も人が入ればいっぱいいっぱいの様相を呈していて、変にゴヤゴヤと混み合っていたものです。


新幹線乗り場の二階待ち合い室からの眺め。
今のところここが出発点で、ここを起点に俊速の旅が始まるのです。
改めて見ると本当に近代的になったものだ。


この日の出張は早めに仕事が終わったので、いつもの東京最終の新幹線では無く、八戸のローカル線がまだ動いている時間に帰り着くことが出来ました。
恥ずかしながら私はこの地に住んでいて今まで一度もこの線にのった事がありませんでした。
そこでこの機会に一度乗ってみようと思い立ち、久し振りにこのプラットホームへと下り立ったのです。
懐かしい!昔はここから、このローカルな線路をガトンゴトンと特急で東京へと向かったものです。


この電車はこれから青森へと向かいます。新幹線から乗り継ぎ、青森へは約一時間の道程です。
もうすぐ新幹線が青森まで繋がる事でしょう。それまでの辛抱ですね。


今回初めて乗る八戸ローカルです。
八戸駅21時24分発鮫行き2両編成。本日の最終電車。
初めてなのになぜか懐かしさが込み上げるこの感情は日本人特有のものかもしれませんね、感動です。
ほんの十数分の短い旅だったけど実に味わい深いものでした。
次回の出張からも車ではなくこの電車を使おうと心に思った夜でした。
クロコダイルバンブ-と言う新しいスタイルの家具を発表した春展からはや数カ月。
造形作家・三浦孝之氏は今回の秋展(10/17ー10/19)にもかなりの力作を発表しておりました。
場所は前回同様NHKハナミズキホール。


どれどれと期待のたかなる玄関先。
この「手の展」と題した看板もひとつのアートですね。ほんのささいな所まで手を抜かない気持ちがすばらしい。


今回は廃材を巧みに利用しての作品。
廃材の持つ時間が作った色合いをそのままに、部分部分に塗りの輝きを加え、今までにないコントラストのある作品に仕上がっています。
テレビでも置きますか?


和のテイスト満点の座卓。重厚な作りになっています。
これは「塗り」で勝負していますね。
透明感が濁らないように丁寧に十回塗り。気の遠くなる程の作業です。


毎回出品するたびに進化している額物。ハワイモチーフのモンステラも年々リアリティーが増しています。
見ていると落着きますね。


同じ額物ですが、こちらはカラフルな作品です。
女性を描いた物は私自身初めて目にしたように思います。
彼の恋人の姿かもしれませんね。


こういった小さな木製の人形も以前から作っています。
これら人形は、東京の恵比寿にある「ONE LIFE」と言うショップでも買えますよ。
いやー今回も素晴らしい作品の数々でした。
10月19日の日曜日まで開催していますのでお時間のある方はぜひ足を運んでみてくださいね。

私はと言えば、今回どの作品をゲットしたらいいのか苦悩中!
おおおーなんか覚えているー!
このエリアに足を踏み入れたのは43年振り。
それでもやはり多少色褪せてはいるが映像として記憶が残っている。私が幼稚園の頃、遠足で祖母と一緒に来た時の。

ただ、不思議な事に食堂やお土産屋の立ち並ぶこの通りに関しては記憶が無かった。
この小さな商店街も当時からあったと思うのだが全く覚えてはいない。
子供の頃はこういった所こそ覚えているのでは、と思うのだが。
そんなたあい無い事を考えながら、閑散としたこの道を真直ぐ奥へ奥へと進んで行くとありました、ありました。
旧浅虫水族館の建物が。


そうです。ここです。
確かこの建物の向こう側にも、岸沿いにずっと道が連なっていてその途中にトイレがあった様な記憶があります。
現在は関係者以外立ち入り禁止になっているので確かめる事は出来ませんが。
そうだ、それに昼飯はみんなで戸外で食べたんだった。
木漏れ日のなか潮騒を聞きながら皆で持参した弁当を地べたに座って食べたのだ。
そうか、それでさっきの商店街を利用しなかったのかもしれない、だから記憶がないのだ。
現在、旧浅虫水族館は水産試験場になっています。
どんな形にせよ、この建物が残っていたとは・・懐かしさでいっぱいです。
6才の頃たった一回しか来た事がなかったのに、楽しかった記憶は長い間はなれないものですね。
合同で撮ったモノクロの記念写真の事もしっかりと覚えているのです。



帰り際、このまますぐに立ち去るのもどうなんだろうと思い、商店街で最初に目に入った「お食事処もりや」さんに寄ってみた。
さっき「まぐろ丼」をちょっとだけ残した私だったが、ラーメンならまだいけるだろうと注文。
海のしぶきでややくもり気味の窓ガラスから見える景色に旅愁と時の流れ
を感じながらのラーメンはまた格別でした。
「ごちそうさまでした」
またいつか立ち寄ります、どうか全ての風景が元気でありますように!