たまには空でも! 10

半年振りの「たま空」、ここのところの猛暑で空を見上げる勇気がなかった。
灼熱の太陽光が容赦なく眼球を突き刺し、ついでに熱波を全身に浴びせかける。
これではさすがのサイヤ人もたまったものではない。
一度、早朝のジョギング中にめまい&吐き気&恋わずらいが私を襲い、急遽涼しい所に避難した事があった。危ない危ない!

それでも9月に入ったこの頃、やっと気温も落ち着きを見せ空にも高さが表れた。
この日も朝のジョギングを無事終え、大きな深呼吸をひとつ、そして天上界へと吐き出した。
真っ青な空が心地よい、が、それよりも「電柱」が力強く見えた。

空の大きさなどものともせずにしっかりと突き立っている姿が頼もしい。
あちらこちらから忍び寄る数々の電線をがっちりと押さえ込み、そしてびくともしない。
なんか・・・・かっこいい!
どれどれ、他のはどんな感じなのだろうと興味津々。そのまま周囲を回ってみたのです。

うみネコとのコラボレーション。
このシチュエーションの気持良さ。うみネコにはすでに地平線の向こう側までを網羅し情報を分析している様子。
どう動くかが楽しみだ、が、ずっとこのままだった。

まるで空にとどきそうな勢いの木製の十字架と化したその姿。
神々しくもあり、また、駐車禁止でもあります。

久し振りに大きく青い空をゆっくり見ていると、大きな雲の塊がひとつ目に止まった。
遠い昔、亀仙人に習った「カメハメ波」を使ってみたくなった。
若い頃であれば江ノ島くらいの大きさの雲くらいは跡形もなく吹っ飛ばしたものだが、果たして、現在はどうなのだろう?
かれこれ20年振りになるか・・どれどれ・・っと、

「カ~~メ~~ハ~~メ~~波~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!」


「プシュ~~~~~~~~~~~ポワン!」

雲のまん中を突っ切ったはいいが、力無い気の弾丸はちょっとばかり下の辺で止まっ
てしまった。これが今の現状か・・・・とがっくり。
随分と年をとってしまったものだと、時の流れを恨む。
昔ならあんな程度の雲のかたまりなんて影も形も無くなっていたものなのに・・。

だけど、まぁいっか・・・・空がきれいだから!