尊厳と空虚 2

9月に突入し、いよいよ秋の足音がやんわりと聞こえてきそうな時節になりました。
今年の夏は、なんだか雨が多くて湿度の高いどんよりとよどんだ日が目立ち、カラリと晴れた日が例年より断然少なかったように思うのは私だけでしょうか。
8月の後半などは太陽が出たのは2日だけ、まったく困ったものです。
地球温暖化の影響も少なからずありそうですね。
そんななかふらりと出掛けたおりに出会った建物を紹介しましょう。


八戸魚連のビルです。
数年前に団体を解散して現在のこの姿になっています。かなり大きな建物です。
この八戸の漁港に魚がわんさかとあがり、出入りする漁船が賑わいを見せ隆盛を極めていた頃の遺産ですね。
今でも威風堂々とした佇まいには感服させられます。


七戸町と野辺地町を結ぶ路線「南部縦貫鉄道」の七戸駅舎です。
1962年創業し惜しまれながら2002年に廃止になってしまいました。
真っ赤なレールバスのかわいい容姿は忘れられません。
幼い頃、数人でこのレール上を歩いて小さな旅をした事があるのですが、たまたま川を渡る陸橋を歩いている最中に、このレールバスが突然走ってきてしまった事があります。
渡り切れず、私はそのまま線路のすき間からだらりと下にぶらさがり、川に落る事もなくなんとか助かった思い出があります。
まるでスタンド・バイ・ミ-の世界でした。そのかわいいレールバスは今も車庫にありますよ!


平内町を走行中に遭遇した廃校です。
明るいたくさんの笑顔達の夢の後です。
子供達が遊んでいた校庭も、今では雑草が生い茂り荒れ放題になってしまっていますね。
向かい側は陸奥湾がきれいに一望出来るグットな環境にあるだけにもったいない校舎です。
授業中、のどかにボ-っと海を見ている子供達が脳裏に浮びます。
真っ赤に塗られた雲梯(うんてい)だけが現在と過去を結んでいるかのようにはっきりと輪郭を保っていました。

印象的な真っ赤な雲梯とのコントラスト!