景色盆栽の誘惑


「ソロモン流」
東京ローカルのこの番組のビデオテープが送られて来た。
デッキにテープをセットしスタートボタンを押した。
その私の眼球内に、ノックもせずに飛び込んできたのは「小林健二君の勇姿」であった。

若い頃、そう、十数年前、私は気の合う相棒と一緒にショップに立っていた。
その男の名は「小林寛」、そう「健二君」の兄である。
新幹線もまだ通っていなかった頃、そんなにも遠い昔々、一度だけ「健二君」はこの兄に会う為にはるばる八戸を訪れた事があった。
この時の会話の流れから本当に兄弟仲の良さを垣間見たものだ。
この時彼等の大好物がハンバーグだと言うことも憶えた。

「これからアメリカに行くんですよ。盆栽の勉強に!」
この時「健二君」は確かにそう言っていた。..その事を鮮明に憶えている。
それが、今に、このテレビ出演に至るのか・・・・初志貫徹。
すばらしい!
私はあまりの嬉しさにそのビデオを2回続けて見てしまった。

そして「健二君」の作り出すその景色盆栽に魅了されてしまったのです。
「健二君」は現在、その「景色盆栽」の第一人者として会社を運営しています。
品品・しなじな・sinajina

私はそっとこのホームページを覗いてみたのです。
するとあるわあるわ素晴らしい作品が。まさに大自然を小さな器の中に作り上げているではありませんか。
木々の間を吹き行く風をも感じられる様相に感動!
そして注文したのです。
「ハゼ」と「アラハシラガゴケ」のコラボレーションを。



おお~ついに到着!
繊細でいて、めちゃめちゃかわいいではありませんか。
さて・・・いざ目の前にするや・・・やや不安が・・・。
私の様な無骨な男に育てられるのだろうか?
いやいや、なんとかなるさ、ハウ・トゥ・ケアを参考にすれば・・・それに丈夫だと記してあるではないか・・・しっかり見てやれば大丈夫さ。
早速、抱きかかえるようにこの手に包み込み、我が家へと向ったのでした。



玄関脇の収納棚の上、守神であるティキと一緒に並んでおります。
玄関ドアうえの小窓には直射日光避けのレースのカーテンを設置。
スタッフ・ジンの給料は忘れても、「ハゼ」の水やりと日光浴だけは忘れないよに心掛けております。大切に育てるつもりです。
これからもじっくりと素晴らしい作品を作り続けて行って欲しいものですね「健二君」には。
今度出張の時、世田谷の奥沢まで足を伸ばしてみようと思っています。


数年後、この「ハゼ」の林の木陰でごろりと一眠りしたいものですね。