けなげ

7月に入ってぐっと気温も上がりはじめ、やっと夏らしい気候となりました。
休日のけだるい午後、ちょうどお昼を少しばかり回った太陽直下のピーカンタイム。
早朝に一度、日課のジョギングを終わらせたのではありますがあまりの天気の良さにもう一度海岸コースを回ってみたくなった私は、洗いたてのランニングウエアーに身を包み再びそこへと向かったのであります。

早朝の白いベールに包まれた凡庸な光景とはうって変って色のある風光明美な見晴らし具合。
滅多に走ることのない昼間の光景、早春5月の「ウミネコマラソン」を彷彿とさせます。
そう言えば・・・岩・・・・元気かな?
まぁ、そんな吹けば飛ぶ様な灌漑にふけながら松林の中を走っていると、前方に真新しい切り株がひとつ。

この松林にはそぐわない、まるでそう思われたに違いない大木の無残な姿。ここまで必死に生きてきたのに人間の厳しい選択の後の残骸。私はいったいどんな木なのか気になって近づいてみたのです。
するとその奥にある普段は誰も立ち入らないエリアの笹藪あたりでなにやらガサゴソ、よくよく観察するとどうみてもそれは年配女性が用をたしているのでは、といった感じのたたずまい。
このあたりはトイレがあちこちにあるのでこんな所で用を足す人を未だかつて目撃したこともないのですが、現にこうして用を足されていては、本来木の写真を撮っている私が一歩間違えれば変態扱いされかねないではありませんか。急遽写真を断念、一度このエリアを通り過ぎて時間をかけて再び戻ってくることにしたのであります。エーーーーありえない!

10分後

誰もいないことを確かめてから傍に寄って見ると、なんとそこには小枝が育っている姿が見てとれるではありませんか。
ちいさな感動。
しかし一度切り倒されている身、将来どうなるのかはまったくもって見当が付きませんがなんとか精一杯生きてほしいものだと思います。ちょくちょく観察予定であります。
そのまま松林を過ぎてベイラインに差し掛かったところで、奇妙なやつを発見。

なんと土カンの穴から松がにょっきり。
この高さまで何年かかって顔を出すことが出来たのだろう。そう考えるとこの太陽を拝める位置にまで上り詰めた事にまずは感服。そしてまたここからが苦難の道のりになるのでしょうが、ひっそりと懸命に生き長らえてもらいたいものであります。
自然は何があっても脈々と自然に流れておりますね、すごい!
そして先日、タオは両側に寝返りをうてるようになりました。