ライフスタイル的考察

ここのところ展示会出張が続く。
これから日を追うごとに暑さが増して来るというこの時季、私達はふっかふか、ほっかほかの冬物の洋服を吟味している。
さて、今年の寒さにはどんな洋服が私達を包み込んでくれるのだろうか、って・・・暑い・・・限り無く暑い・・・暑すぎる!

えっ~~~~30℃・・・・・軽いめまいが・・・・・・!

この太陽サンサンの火曜日、私は「稲村ヶ崎」へと向っておりました。
私の出張において神奈川県の湘南地区へと赴いた事は初。
と言うのも、代官山にあった事務所を引払い、風光明美な「稲村ヶ崎」へと移りすんだメーカーさんがいるのです。
もちろんそのたくさんあるだろう個人的趣味のなかにはサーフィンがはいっている事は疑いようはありませんね。先駆的行動力がうかがえます。
どんな所なのだろう~私としては興味津々であり、仕事の出張でこんなにワクワクした事なんて滅多にあるものではありません。

「湘南新宿ライン」に揺られる事50分

人生初の「鎌倉」、そして凛々しい人力車のある風景。
なんなのだろうこの奥ゆかしくも都会的な雰囲気。派手さを押さえた文化的な空気感。
新鮮な感覚に包まれてしばし呆然。
「あっ乗換えだ!」
思い起こしすぐさま「江ノ電」へと向った。

人生初の「江ノ電」
うわぁ~あれが時たまテレビで目にする「江ノ電」か~でもローカル的な暗さはない。
あ~なんだか新型のモノレールみたいに洗練された雰囲気が漂?いる。
それにしても混み混みではありませんか。

ガタンゴトンと電車は駅舎を滑り出した。
これはいい、かなりいい、すこぶるいい、これで仕事に通いたいものだとまで思った。
電車は密接する家々の微かな隙間を縫うように走る。民家の二階の窓からハイタッチが出来そうな勢いだ。
速度はのどか、なんだかホッとする電車だ。

おお~次だ、どうやらあの先に見える大岩をこえると目的地のようだ。

人生初の「稲村ケ崎」
稲村ジェーンだ(感激)。
彼等がここに引っ越して来なければ、多分、私は一生ここには来なかったかもしれない、そう思うと胸が熱くなった。
事務所はここから目と鼻の先であった。

威風堂々たる一軒家、玄関を入ると大きなリビング兼事務室が広がる。
数年ぶりに友人宅を訪れたような不思議な錯覚に落ち入る。
そしてその先にある大きな窓の先には茫漠たる大平洋が・・・・・。

サーファーにとっての楽園ではないか。
80年代の記憶、どこからかあの若い頃のサザンの歌声が聞こえてきそうな情景。
この家のここからの眺めはおそらく当時となんの変りもない事だろう。
そんな懐かしさすら感じるこの窓からの反射に私の心は瞬時にそれへとタイムスリップしていた。

いい住処を見つけたものだ。
何かを切り捨てる事によって本来の何かを得たのかもしれない。

時間を作ってまた行きます。