八甲田山 ・ 再び


ここのところ山へ山へと体が向っている。

前回は天候もいまいちで、寒さのあまり急ぎ足で走破してしまった八甲田山。
結局、強い風にあおられ寒さに震え抜いて帰ってきた思いしか心に残ってはいない。
これではやはり納得がいかないと、私は、再度登山を試みたのでした。
今回はゆっくりと道程を楽しみながら歩く事ができればと思いつつ・・・。


うお~っ!
これは絶好の登山日和ではないか。早朝だというのにこの陽光のトンネルの眩しい事。
八甲田に向う林道は光に満ち満ちておりました。
この木漏れ日の渦のなかを突き進む事数十分、前回同様酸ケ湯温泉大駐車場に到着。
そのまま直ぐに登山道へと向ったのでした。
時刻は


いやいやいや、素晴らしいとしか言い様のないキラキラ放射ではありませんか。
前回の経験を踏まえてしっかりと厚着をして来た私でしたが、あまりの暑さにマウンテンパーカーを脱ぎ、数メートル進んで、次にジャージを脱ぎ、ついにはTシャツ一枚になってしまいました。
断然身軽、身も心も軽やかに進みます。


おお~っ!
大岳がくっきりと見えてきた。あれが山頂か!
良い感じだ。どれどれゆっくりと進もう。
ちなみにクイに羽を差したのは私ではありません。


山頂に到着。
360°眺望がきくではありませんか。
前回はガスって全く何も見えなかったのですが今回は最高の眺めです。
リュックからCCレモンを取り出し一口ゴクリ。
シュワーーーーーー!う~ん、実に爽快だ。今日来て本当に良かったと実感。
5分程休憩した後、下山。


避難小屋を抜け、湿地帯に入ったあたりで後ろを振り向くとこれまた大岳がクッキリ。
白い綿毛の植物とのコラボレーションに感動。(植物の名前は後で調べるつもり)
美しすぎる風景だ。


板で作られた湿地帯の歩道をしばらく歩いていると、それを発見してしまった。
いつも空を見上げては探し続けている「ハート」がそこに転がっていたではありませんか。
野に咲く葉っぱにあいた虫食いの穴。それに陽光が差し込み、ぽっかりとハートが浮んでいたのです。
雄大な山々を望みながら、こんなちっぽけな影をも発見するとは私もなかなかなものです。
さっきまでの大パノラマの感動と同等の感動が・・・。
駐車場到着。好天に恵まれ最高の山登りが出来た日だった。

せっかくの酸ケ湯温泉、考えてみれば入った事がない。
時間に余裕があったので初めて入ってみる事にした。
早速、混浴の温泉場に入ってみると、おばあちゃんが二人、先に入っておりました。
「こんにちは!」
私は元気良くあいさつをし、硫黄のきいた濁り湯にゆっくりと体を沈めたのでありました。
「ふぅ~~~いい湯だわい~~~~!」